Sake ware
一日の終わりに、自分のためだけの一時間があります。洗い物が済んで、静かになってから、少しだけ注ぐ時間です。
ここにある器は、その一時間のためのものです。藁を巻いて焼き、作り手にも読みきれない赤が走る備前のひだすき。作った指の形がそのまま残る手びねりの灰釉。手のひらに収まる小ささなので、一杯を選ぶこと自体が楽しみになります。ウイスキーを注いでも、同じように似合います。
お猪口はおよそ30〜60ml、ぐい呑みは60〜100ml、盃は儀礼に使う平たい器です。それぞれの違いをまとめました。備前の器に走る赤は緋襷。窯のなかで稲藁が触れたところに残る跡で、同じ走り方をするものは二つとありません。釉のない器は使うほど色が深くなるので、いちばん手に取る一客が、一年後にはいちばん良い顔になります。







