ビードロとは|備前に流れる、ガラス質の緑

ビードロとは、薪窯焼成で厚く積もった灰が溶け、ガラスのように鮮やかな緑色に流れ溜まった自然釉のことです。
語源はポルトガル語の vidro(ガラス)。16世紀に日本へ入ったこの言葉が、そのまま窯の景色の名前になりました。
長時間の焼成のなかで灰が集まり流れた部分に、透明感のある緑の釉だまりや流れが生まれます。伊賀焼・信楽焼に多く見られ、茶陶では窯が生んだ最も美しい見どころのひとつとして愛でられます。
胡麻とビードロの違い
同じ灰が溶けた自然釉でも、量によって呼び名が変わります。
| 名称 | 灰の量 | 見え方 |
|---|---|---|
| 胡麻(ごま) | 薄く点々と降る | 胡麻を振ったような小さな粒。備前に多い |
| ビードロ | 厚く積もる | 溶けて流れ、透明な緑の釉だまりになる |
| 玉垂れ(たまだれ) | さらに厚く、流れ落ちる | 緑の雫が固まったまま垂れ下がる |
灰が多く降る場所は、窯のなかの限られた位置だけです。薪の投入口に近い側、炎の通り道の上面。作り手はその位置を狙って器を置きますが、どこにどれだけ溜まるかまでは決められません。
どこを見るか
ビードロは光にかざすと真価が出ます。厚く溜まった部分は濃い緑に沈み、薄い部分は黄緑に透ける。そして流れの末端では、垂れが止まった位置に小さな玉ができていることがあります。
また、ビードロの周囲には必ず素地が見えています。ガラス質の緑と、乾いた土肌。この落差こそが焼き締めの器の景色であり、景色で読み解く対象そのものです。
ビードロの器を使う
ビードロはガラス質ですが、土台となる器自体は吸水性のある陶器です。基本的には一般的な陶器と同じお手入れが必要です。
使い始めには目止めをしておくと、料理の油分や匂いの染み込みを防げます。またビードロの付着具合や焼き締め方によっては、表面に微細な空気孔や貫入がある場合もあります。使用後は洗剤で優しく手洗いし、湿気が残らないよう風通しの良い場所で十分に乾燥させてから収納してください。食洗機や電子レンジの使用は避けるのが安全です。
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厚く溜まった濃い緑と、薄く透ける黄緑。ビードロは一点ずつ流れ方が違います。Nokazeでは焼き締めの器をご紹介しています。
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陶器に見られるビードロとは何ですか?
ビードロが出ている器を使う際、気をつけることはありますか?
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