自然釉(しぜんゆう)

自然釉(しぜんゆう)は、人の手で釉薬を塗らずに生まれる釉です。長時間の薪窯焼成のなかで、燃えた薪の灰が窯の中を舞い、器の表面に降り積もり、高温で溶けてガラス質の釉となります。灰が多くかかった部分は濃く、少ない部分は淡く、オリーブ緑から琥珀色までさまざまに発色します。備前・伊賀・信楽・越前・丹波などの「景色」の核心をなし、二つとして同じものは生まれません。

自然釉に関するよくある質問

Q1. 自然釉は人工の釉薬と何が違うのですか?

自然釉は釉薬を塗らず、薪の灰が溶けて自然にできる釉です。だから同じ模様は二度と生まれず、一点ものになります。一方、人工の釉薬は塗ったり浸けたりして、狙った色や均一な仕上がりを出します。

焼き手すら予測できない「炎と灰の偶然」がもたらす表情こそ、自然釉最大の魅力です。土の質感を生かした温もりや素朴な肌触り、使い込むほどに味わいが増す「経年変化」を楽しめます。自然のエネルギーがそのまま器に宿ったような、力強くも味わい深い一期一会の美しさを日常の中で堪能できます。

Q2. 自然釉の器は普段の食器として安全に使えますか?

はい。高温で焼き締められ、溶けた灰がガラス質になっているため、日常づかいに問題ありません。吸水性が残る器は、使い始めに「目止め」をしておくと安心です。

目止めとは、購入したばかりの陶器を使う前に、米の研ぎ汁などで煮沸して、表面にある微細な穴や目に見えない隙間(貫入など)を埋めるお手入れのことです。

米のでんぷん質が穴を塞ぐことで、「お茶や料理の油分・においが染み込むのを防ぐ」「カビや汚れの発生を抑える」効果があります。お気に入りの器を清潔に、長く愛用するための大切な準備です。

日本の器のお手入れに関しての詳細は下記も併せてご参考ください。

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