目止めのやり方|使い始めに必ずやること

コンロにかけた鍋のなかで、白く濁ったとぎ汁に浸かる藍と黄の絵付けの皿。皿の縁まで液が回っている

目止め(めどめ)とは、吸水性のある器を使い始める前に行う下準備です。

焼き締めや土鍋、貫入のある器は水を吸いやすいため、米のとぎ汁や薄いお粥を弱火で煮て、そのまま冷まします。でんぷん質が土の細かな気孔を埋め、水漏れ・シミ・匂い移りを防いでくれます。

ひと手間かけるだけで器が長く美しく保たれる、日常づかいの器の大切な最初の一歩です。

目止めのやり方

  • 1. 鍋の準備 鍋に器と、器が完全に浸かる量の「米のとぎ汁」または「水に小麦粉・片栗粉を溶かした液」を入れます。
  • 2. 煮沸 弱火にかけて沸騰させ、そのまま10〜20分ほど弱火で煮ます。
  • 3. 冷ます 火を止め、鍋のなかで完全に冷めるまで置きます。急に取り出すと温度差で割れることがあります。
  • 4. 洗って乾かす ぬるま湯で軽く洗い、水気を拭いて完全に乾かします。伏せて一晩置くと確実です。

米がない場合は、小麦粉や片栗粉を水に溶いたもので代用できます。大切なのは、でんぷん質が気孔に入り込むこと。器が完全に浸かる量を用意してください。

目止めが必要な器・不要な器

器の種類 目止め 理由
陶器(土もの) 必要 表面に微細な穴があり、油分や色が染み込む
粉引・刷毛目 とくに必要 化粧土の層が水分を含みやすい
焼き締め・土鍋 必要 釉薬がなく、素地が直接液体に触れる
貫入のある器 必要 ひびの隙間から色が入る
磁器 不要 吸水性がほとんどない

目止めのあとに続けること

目止めは一度で終わりではありません。日々の使い方が、そのまま器の育ち方になります。

使う直前に水にくぐらせると、醤油やコーヒーの色が一点だけ濃く入るのを防げます。使ったら早めに洗い、完全に乾かしてからしまう。生乾きのままだと、化粧土や貫入にカビが出ます。

この習慣を続けると、染みは汚れではなく経年美化として均一に入っていきます。

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目止めをしてから使い始めた器は、染みの入り方が均一になります。長く付き合う一枚を探してみてください。

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How to

  1. 鍋にとぎ汁と器を入れる

    器が完全に浸かる量の米のとぎ汁を用意します。とぎ汁がなければ、水1リットルに小麦粉または片栗粉を大さじ2ほど溶いたもので代用できます。でんぷん質が気孔に入ることが目的なので、濃さよりも器が完全に浸かっていることのほうが大切です。
  2. 弱火で10〜20分煮る

    ふつふつする程度の弱火を保ちます。強く沸騰させると器同士がぶつかって縁が欠けます。土鍋や大ぶりの器は20分、小皿や湯呑みは10分が目安です。
  3. 火を止めて、鍋の中で完全に冷ます

    熱いうちに取り出すと温度差で割れます。室温に戻るまで、目安として2〜3時間はそのまま置いてください。急ぐ場合でも鍋から出さないこと。
  4. 洗って、伏せて一晩乾かす

    ぬるま湯で軽く洗い、布巾で水気を拭きます。素地の中にはまだ水が残っているので、高台を上にして伏せ、風通しのよいところに一晩置いてから仕舞います。

FAQ

無釉の器は使い始めに何をすればよいですか
米のとぎ汁で煮ます。器が完全に浸かる量のとぎ汁を鍋に入れ、弱火で 10〜20分。火を止めて鍋の中で完全に冷まし(2〜3時間)、ぬるま湯で洗ってから伏せて一晩乾かします。とぎ汁がなければ、水1リットルに小麦粉大さじ2で代用できます。無釉の焼き締めや土鍋は、この一手間で水漏れ・シミ・匂い移りが大きく減ります。
目止めはどんな器に必要ですか?
磁器ではなく、吸水性のある陶器(土もの)に必要な作業です。とくに購入したばかりの新品の陶器、貫入が入っている器、釉薬がかかっていない素焼きの器に行います。陶器の表面には目に見えない微細な穴があり、そのまま使うと料理の油分や色、匂いが染み込んでカビや染みの原因になります。表面が滑らかな磁器や、あらかじめ目止め処理が施されている器には不要です。
具体的なやり方は? お米がない場合はどうすればいいですか?
鍋に器と、器が完全に浸かる量の米のとぎ汁を入れ、弱火で10〜20分ほど煮て、そのまま冷まします。お米がない場合は、水に小麦粉や片栗粉を溶かした液で代用できます。大切なのはでんぷん質が気孔に入り込むことです。煮たあとは鍋のなかで完全に冷ましてから取り出してください。
目止めは何度もやる必要がありますか?
基本は使い始めの一度で十分です。ただし長く使って水漏れやシミが気になってきたときは、同じ手順で繰り返しても構いません。土鍋は季節の変わり目に行う家庭もあります。
新しい茶碗(抹茶碗)は、使う前にどう準備すればよいですか
茶碗は米のとぎ汁で煮る必要はなく、ぬるま湯に浸すだけで準備できます。使う前に、器全体がつかる量のぬるま湯に10〜30分ほど浸し、土に水を含ませてからお茶を点ててください。楽焼のように低い温度で焼いた茶碗は、鍋で煮ると割れることがあるため、煮る目止めは避けます。使い終わったら洗剤を使わずにぬるま湯ですすぎ、風通しのよい日陰で数日かけてしっかり乾かしてから仕舞うと、カビやにおいを防げます。

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