白は、器のなかでいちばん料理に譲る色です。何を盛っても色が濁らず、余白がそのまま余白として見えます。
ここに並ぶ白は一色ではありません。赤土に白い泥をかけて焼いた、土の赤みがうっすら透ける白。石を原料にして、光を通すほど硬く締まった白。そして、絵付けのために用意された下地としての白。桃や葡萄、イカやメジロといった絵は、この下地があってはじめて輪郭が立ちます。
やわらかい白の多くは粉引で、使ううちに茶や油がゆっくり染み、色が落ち着いていきます。白い泥を刷毛で塗った跡をそのまま残すのが刷毛目、土の上に白い層をかけること自体を白化粧といいます。青みを含んで光を通す白は青白磁です。