会津
会津本郷焼は、東北でいちばん古い窯業地です。四百年のあいだ、雪の多い土地の暮らしに合う器をつくり続けてきました。
ここに並ぶのは、会津本郷の樹ノ音工房の器です。毎日の食卓に置いて気を遣わない厚みと、手に持ったときにちょうど収まる重さ。飴色の釉がかかったもの、白く化粧をかけたもの、藍で線を引いたもの。派手さで選ぶ器ではなく、朝と夜に何度も手が伸びる器です。使っているうちに、いつのまにか棚の手前の定位置に落ち着きます。
会津本郷焼の代表格は、身欠きにしんを漬けるためのニシン鉢です。生活の必要から生まれた形がそのまま様式になった、わかりやすい例といえます。飴色は鉄分を含んだ釉薬によるもので、焼成の具合で濃さが変わります。白い器は粉引で、赤い土に白泥をかけて焼くため、縁のあたりに下の土がうっすら透けます。産地の位置関係は日本の産地ガイドで確かめられます。
