備前焼まつり2026|六古窯の街をめぐる

備前焼まつりは、2026年10月17日(土)・18日(日)に、岡山県備前市の伊部(いんべ)地区で開かれます。今年で第42回。17日は9時から17時までです。
会場はJR赤穂線 伊部駅の周辺です。駅を降りるとすぐに窯元と店が並ぶ通りが始まります。車がなくても成立する、数少ない産地の陶器市です。
備前焼は釉薬を一切使いません。絵付けもしません。土を成形して、窯に入れて、それだけです。焼き締められた1点ずつ模様の異なる作品が備前焼の魅力です。そして、あなただけの一点を見つけることができるのが、備前焼まつりの楽しみの一つです。
この記事の日程は備前市の公式ページによるものです。2026年時点で出ている情報をもとにしています。出発前に必ず最新の案内をご確認ください。
2026年の日程
| 日 | 時間 |
|---|---|
| 10月17日(土) | 9:00〜17:00 |
| 10月18日(日) | 9:00〜16:00 |
2日間だけです。初日のほうが1時間長く開いています。
1日目は人が多く、どこの陶器市も混むことが多いです。器をゆっくり選びたいなら2日目の午前です。ただし最終日は16時で終わるので、午後から動く予定なら初日にしてください。
駅を降りたら会場、という利便性のまつり
備前焼まつりのいちばんの利点は、公共交通で完結することです。
JR赤穂線の伊部駅を降りると、駅前から窯元と販売店が並ぶ通りが始まります。山あいの集落を車で回る小鹿田や小石原とは、この点が決定的に違います。
| 手段 | ルート |
|---|---|
| 電車 | JR赤穂線 伊部駅。駅前が会場 |
| 岡山から | 岡山駅から赤穂線で約40分 |
| 車 | 山陽自動車道 備前ICから約10分 |
まつりの2日間は伊部駅周辺が混みます。器は重いので、車のほうが持ち帰りは楽です。ただし駐車場と交通規制の運用は年ごとに変わります。直前に備前市の案内で確認してください。ここでは断定しません。
備前焼をどう選ぶか
ここがこの陶器市のいちばん大事なところです。
備前には釉薬がありません。だから「この釉がきれい」という選び方ができません。見るのは、窯の中で何が起きたかです。
| 景色の名前 | 何が起きたか |
|---|---|
| 胡麻(ごま) | 薪の灰が降りかかって溶け、黄色い粒に見える |
| 桟切(さんぎり) | 灰に埋もれて酸素が絶たれ、青灰色に発色した部分 |
| 緋襷(ひだすき) | 藁を巻いて焼き、藁の跡が赤い線になったもの |
| 牡丹餅(ぼたもち) | 器を重ねて焼き、重なった部分が丸く白く残る |
どれも人が塗ったものではありません。窯のどこに置いたか、隣に何があったか、火がどう回ったか。それだけで決まります。だから同じ形の器でも一つずつ違います。
緋襷は名前を知っていると探しやすい景色です。藁を巻いて焼き、藁の跡が赤い線になったものです。会場で「これは緋襷ですか」と聞くと、作り手が藁の巻き方まで教えてくれます。
景色そのものの考え方は景色とはに、釉薬を使わない焼き方は焼き締めにまとめています。
備前という産地について
備前は日本六古窯のひとつで、平安時代から途切れずに続いています。
六古窯のなかでも、備前は「変わらなかった産地」です。ほかの産地が釉薬や絵付けを取り入れていくなかで、備前は無釉の焼き締めを続けました。だから中世の器と現代の器が、同じ考え方でつくられています。
備前の土は鉄分を多く含み、粘りが強く、焼くと硬く締まります。「投げても割れぬ」といわれたのは、この土の性質によります。水甕や擂鉢の産地として全国に運ばれました。
そして備前は、ビールが美味しくなる器としても知られます。表面の細かい凹凸が泡を細かくするといわれ、実際にビアマグは備前の定番商品です。
備前焼の歴史は備前焼の歴史にまとめています。
長船の刀剣博物館まで足を延ばす
備前は焼き物の産地であると同時に、日本刀の産地でもあります。隣の瀬戸内市長船町は、鎌倉時代から刀を打ち続けてきた土地です。

「備前おさふね刀剣の里」という施設の備前長船刀剣博物館では、刀そのものの展示に加えて、刀匠・塗師・白銀師・金工師といった職方が仕事をしているところを見られます。作っている人が目の前にいるという意味で、陶器市とよく似た場所です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開館 | 9:00〜17:00(入場は16:30まで) |
| 休館 | 月曜(休日の場合は翌平日)、祝日の翌日、年末年始、展示替え時 |
| アクセス | JR長船駅からタクシーで約10分/山陽自動車道 備前ICから約20分 |
まつりは土日なので、博物館は開いています。ただし長船駅から歩ける距離ではありません。タクシーかレンタカーが前提です。備前ICからは車で20分ほどなので、車で来る人のほうが組み込みやすい行き先になります。
土と鉄という見方をすると、この二つはつながります。備前焼の土は鉄分を多く含むから、焼くと硬く締まって赤黒くなる。そのような繋がりもあります。
刀を打つところを見たいなら、日程の確認が要ります。古式鍛錬の公開は月に一度とされていて、まつりの週末と重なるとはかぎりません。開館日と催事の予定は瀬戸内市の公式ページでご確認ください。
回り方
- ① 伊部駅に9時に着く 駅前が会場です。開始に合わせると、通りがまだ空いています
- ② 通りを端まで歩いて全体を見る 買う前に価格帯と景色の種類をつかみます
- ③ 備前焼ミュージアムに寄る 古備前を見てから現代の器を見ると、何が変わっていないかが分かります
- ④ 気になった窯元に戻る 景色は写真では選べません。手に取って、光を当てて、傾けて決めます
- ⑤ 時間と車があれば長船へ 刀剣博物館まで足を延ばすと、同じ備前の鉄を別の角度から見られます
備前焼は使いはじめに目止めをすると安心です。無釉なので水分を吸います。米のとぎ汁で一度煮ておくと、においや染みが付きにくくなります。買った店で聞けば教えてもらえます。
持ち物
- 現金 窯元のブースは現金のみのことがあります
- 新聞紙かタオル 備前は角が欠けやすい部分があります。包むものがあると安心です
- リュック 備前は重い器です。電車で帰るなら、両手が空くほうが安全です
- 歩きやすい靴 駅前から通りを往復します
- 羽織るもの 10月中旬。朝晩は冷えます
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Nokaze で扱っている器
会期に行けない日も
備前焼まつりは年に2日だけです。その日に行けなくても、全国の作家がひとつずつ手でつくった器を、産地から直接お届けしています。作り手の名前がついているので、どんな人が作ったのかまで辿れます。
作家の器を見るFAQ
備前焼まつりとは何ですか
備前焼まつりはいつ開かれますか。
備前焼はどこを見て選べばよいですか。
備前焼まつりは電車で行けますか。
この記事の器を買う
日本の器をはじめから知りたい方へ。歴史、陶器と磁器の違い、素材、手入れまでを一本にまとめています。→ 日本の器・完全ガイド|はじめての一枚から歴史まで