黄瀬戸(きせと)

美濃焼の様式のひとつで、淡く温かみのある黄色釉が特徴。胆礬や鉄彩の緑・青の差し色と組み合わせることが多く、志野・織部・瀬戸黒と並ぶ美濃の四大様式のひとつ。

黄瀬戸に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 黄瀬戸(きぜと)とはどのような焼き物ですか?なぜ黄色い色合いになるのですか?

黄瀬戸とは、16世紀の桃山時代に美濃地方(現在の岐阜県)で生まれた焼き物で、木灰(きばい)と微量の鉄分を含んだ釉薬(黄瀬戸釉)をかけて焼くことで、温かみのある琥珀色や淡い黄色を発色させる技法です。

名前に「瀬戸」と入っていますが、実際には美濃で焼かれた美濃焼の一種です。窯の中で酸素を十分に供給して焼く「酸化焼成(さんかしょうせい)」によって、鉄分が黄色く変化します。釉薬が器の凹凸に溜まることで、1枚の器の中に自然な黄色のグラデーションが生まれるのが特徴です。

Q2. 黄瀬戸の器によく見られる、緑色や茶色の模様にはどのような意味や特徴がありますか?

「鉄絵(てつえ)」と「胆礬(たんぱん)」と呼ばれる、黄瀬戸ならではの高貴な装飾技法です。黄瀬戸の表面には、大根やアヤメ、虫などの身近なモチーフが、鉄分の多い絵の具(鉄絵)でサラリと軽やかな筆致で描かれます。さらに、その上に「胆礬(またはタンパン)」と呼ばれる銅の顔料をアクセントとしてちょんと染み込ませることで、焼成時に鮮やかな緑色の斑点が現れます。この「黄色い地肌」「褐色の線(鉄絵)」「瑞々しい緑の焦げ(胆礬)」の3つのコントラストが、黄瀬戸の最大の美所(みどころ)とされています。

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