陶器とは|土から生まれる育つ器

陶器は、土から生まれる、使うために育つ器です。
原料は粘土。1,100〜1,250度で焼きます。この温度では素地が完全にはガラス化せず、内部に目に見えない隙間が残ります。だから陶器は水を吸います。指で弾くとコツと低く止まり、光にかざしても透けません。手に取るとほんのり厚く、温かい。焼きものの「土っぽさ」と呼ばれるものの正体は、この残った隙間です。
磁器との違いを一覧で見たい方は陶器と磁器の違いへどうぞ。炻器を含めた三分類は陶器・磁器・炻器の違いにまとめています。
原材料と焼成で変わる陶器と磁器
陶器と磁器を分けているのは、原材料で、原材料の違いでその特徴も大きく変化します。
| 見るところ | 陶器 | 磁器 |
|---|---|---|
| 原料 | 掘り出した粘土 | 陶石を砕いた粉 |
| 焼成温度 | 1,100〜1,250度 | 1,300度前後 |
| 吸水 | する | しない |
| 音 | コツ、と低く止まる | キン、と高く澄む |
| 光 | 透けない | 薄い部分が透ける |
どこまでを陶器と呼ぶか
日常では「土もの」をまとめて陶器と呼びます。ただし焼きものの分類では、陶器と磁器のあいだに炻器という区分があります。1,200〜1,300度で焼き締まり、釉をかけなくても水を通さなくなったものです。
信楽や備前のように高温で焼き締める産地の器は、この炻器に入るものが少なくありません。売り場で「陶器」として並んでいても、吸水の度合いは器ごとに違います。
釉をかけない焼きものの代表が備前焼、土そのものの粒を見せるのが信楽焼です。中世から続く産地は日本六古窯にまとまっています。

陶土を白く、美しく仕上げる陶芸の技術
陶土には鉄分が含まれます。焼くと赤茶や灰色になりますが、白い土を上からかけることにより、白く美しい陶器にすることができます。
磁器の白が最初から白いのに対し、陶器の白は泥、釉薬の色です。だから縁の欠けやすいところから下の土が覗き、時間とともに表情が変わります。釉そのものの種類は釉薬の種類にまとめています。
陶器は水分を吸い、育っていく
陶器の扱いが磁器と違うのは、陶器は水分を吸い、育っていきます。素地の隙間に水が入るので、色が染み、味わいが出てきます。
水分を吸うとシミなどもつきますが、悪いことばかりではありません。シミなどを防止するには、使い始めに目止めをして隙間を埋め、使ったあとはすぐ洗い、洗ったらすぐ棚にしまわず、しっかり乾かすことが重要です。
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