磁器とは|石を砕いてつくる、水を吸わない白い器

磁器は、石を砕いてつくる器です。粘土を掘って形にする陶器とは、出発点から違います。
原料は陶石。長石・石英・カオリンを含む白い岩を粉にし、水で練って形にします。1,300度前後で焼くと素地の内部までガラス質に変わり、指で弾くと澄んだ高い音が返ってきます。光にかざすと縁がうっすら透けるのは、磁器だけが持つ性質です。
陶器との違いを先に一覧で見たい方は陶器と磁器の違いへどうぞ。炻器を含めた三分類は陶器・磁器・炻器の違いにまとめています。
土か、石か
陶器と磁器を分けているのは、産地でも値段でもなく原料です。
| 見るところ | 磁器 | 陶器 |
|---|---|---|
| 原料 | 陶石を砕いた粉 | 掘り出した粘土 |
| 焼成温度 | 1,300度前後 | 1,100〜1,250度 |
| 吸水 | しない | する |
| 音 | キン、と高く澄む | コツ、と低く止まる |
| 光 | 薄い部分が透ける | 透けない |
いちばん確かめやすいのは裏側です。ひっくり返して高台の畳付を見ると、釉が拭き取られて素地がそのまま出ています。ここが白く緻密なら磁器、赤茶や灰色なら陶器です。
日本の磁器は有田から始まった
日本で磁器が焼かれるようになったのは1610年代、佐賀県の有田です。泉山で白い陶石が見つかったことで、それまで輸入するしかなかった磁器を国内で焼けるようになりました。
そこから技術は各地へ広がります。有田焼は薄く精緻な白磁と手描きの絵付けで、波佐見焼は軽くて丈夫な日常の器で、砥部焼は厚手で欠けにくい普段使いの磁器で、それぞれ別の方向に育ちました。同じ磁器でも、産地によって性格がはっきり分かれます。

白は、下地でもある
磁器の白は、それ自体が完成形であると同時に、絵を描くための下地でもあります。
藍の上に赤や金を重ねたものが染錦、赤絵の上に金を敷き詰めたものが金襴手です。九谷焼のように、白磁を余白として使い切る様式もあります。
扱いは、いちばん気楽
磁器は水を吸わないので、目止めは必要ありません。使い始めにそのまま洗って使えます。染みも匂いも入りにくく、電子レンジ・食洗機にも耐えます。毎日いちばん出番の多い器を磁器で揃えると、食卓の管理がぐっと楽になります。
気をつけたいのは急な温度差です。熱い器を冷水に入れると割れることがあるので、少し冷ましてから洗ってください。金彩・銀彩の器は電子レンジを避けます。
関連記事・用語
陶器と磁器
磁器の産地
白に描く技法
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Nokaze で扱っている器
磁器のうつわを見る
薄くて軽く、水を吸わず、毎日洗っても表情が変わらない。手描きの絵付けが入った作家ものの磁器を、産地から直接お届けします。
皿・プレートを見るFAQ
磁器と陶器はどう見分けますか
磁器に目止めは必要ですか
磁器を電子レンジで使ってもよいですか
この記事の器を買う
日本の器をはじめから知りたい方へ。歴史、陶器と磁器の違い、素材、手入れまでを一本にまとめています。→ 日本の器・完全ガイド|はじめての一枚から歴史まで