電子レンジ・食洗機で使える器の見分け方|作家73名の回答から

作家ものの器を買うとき、最後まで残る不安はたいてい同じです。これ、電子レンジに入れていいのだろうか。洗う手間をかけたくないが、食洗機にかけていいのだろうか。
量販店の食器なら箱の裏に書いてあります。けれど一点ものには箱がありません。ここでは、nokazeでお取り扱いのある作り手73名に確認した実際の回答を集計したうえで、買う前に自分で見分ける方法をまとめます。
結論:通りやすいのは電子レンジ、まず通らないのがオーブン
作り手73名が自分の器について答えた内容を集計すると、こうなりました。
| 用途 | 使える | 条件つき | 使えない |
|---|---|---|---|
| 電子レンジ | 32名(44%) | 13名(18%) | 28名(38%) |
| 食洗機 | 24名(33%) | 14名(19%) | 35名(48%) |
| オーブン | 5名(7%) | 3名(4%) | 65名(89%) |
オーブンは9割が不可です。土鍋やグラタン皿として耐熱の土で作られたものを除けば、作家ものの器は基本的に直火・オーブンを想定していません。耐熱の器がほしいときは、最初から耐熱の土で作られたものを選んでください。オーブン対応可能と書いているもの以外は、オーブンは不可だと思ってください。
電子レンジと食洗機は半々です。「作家ものはぜんぶ手洗い」と言われることがありますが、実際には4割強が電子レンジを問題なしと答えています。
この数字は作り手が自分の作風について答えたもので、一点ごとの判定ではありません。同じ作り手でも、金彩を使った器だけは不可、ということがあります。最終的には商品ページの表記を見てください。
素材で8割決まる
見分けの出発点は素材です。作り手ではなく、器が何でできているかで傾向がはっきり分かれます。
| 素材 | 電子レンジ可 | 理由 |
|---|---|---|
| 磁器 | 6名中5名 | 1,300度前後で焼き締まっていて水を吸わない。熱の通り方が均一 |
| 陶器 | 47名中22名 | 土に微細な空気を含む。吸水するものは温度差でひびが入りやすい |
| ガラス | 7名中0名 | 吹きガラスは急な温度差に弱い。耐熱ガラスとは別物 |
| 木・漆 | 4名中0名 | 木が反る。漆は熱で傷む |
磁器の場合は、素材の耐久性が高いので、基本的に電子レンジ、食洗機OKと思っていいでしょう。陶器については最も作家さまの判断が分かれるところです。銀彩などの場合は素材的に電子レンジNGのことが多いですが、その他は、作家さまが破損を恐れ電子レンジをNGと安全な方にで伝えていることも多いです。実際に作家さまに聞くと、ちょっとならOKとお答えいただくことも多いです。基本的には作家さまの判断を第一にしつつ、作家さまの話を聞いたりして、判断できると良いです。
ガラス・木・漆が難しいのはその通りです。この差がいちばん大きい。陶器と磁器の違いを知っておくと、店頭でも判断がつきます。
買う前に見る4つのポイント
商品ページに書かれていないときでも、写真から判断できることがあります。
- 金や銀が使われていないか 金彩や銀彩は金属です。電子レンジに入れると火花が出ます。縁に細い金の線が一本あるだけでも不可です。
- 裏側に土が見えていないか 裏返したときの高台に釉薬がかかっておらず、土がざらついて見えるものは水を吸います。食洗機の長時間の高温乾燥には向きません。
- 表面に細かいひびが入っていないか 貫入です。傷ではありませんが、そこから水分が入ります。電子レンジで急に温めると、含んだ水分が膨張して器に負担がかかります。
- 厚みが極端に薄くないか 薄い器ほど温度差に弱い。とくに縁がうすく挽かれた磁器は、食洗機のなかで他の食器とぶつかって欠けます。
「条件つき」とは何を指すのか
集計で「条件つき」としたのは、作り手が使えないとは言わないが、推奨もしないと答えたものです。具体的には次のような意味です。
- 電子レンジ 短時間の温め直しは可。冷凍から一気に加熱したり、空の器を温めたりするのは不可
- 食洗機 入れても割れはしないが、長く続けると貫入に色が入り、釉の艶が落ちる。急ぐ日だけにする
- オーブン 余熱なしの低温なら可。直火とグリルは不可
使い始めにやっておくこと
吸水する器は、最初に目止めをしておくと汚れが入りにくくなります。米のとぎ汁を20分ほど弱火にかけ、そのまま冷ましてから洗うだけです。
これをやっておくと、電子レンジで温めたときのにおい移りも減ります。器そのものが丈夫になるわけではありませんが、使い方の幅は確実に広がります。
迷ったときの順番
判断に迷ったら、次の順で確認してください。
- 1. 商品ページの表記 nokazeでは作り手ごとに対応可否を載せています。
- 2. 素材 磁器なら安心できます。ガラス・木・漆は不可能です。
- 3. 金銀と貫入 どちらかがあれば電子レンジは避けます。
- 4. 迷ったら手洗い どの器も、手で洗って乾かせば問題は起きません。
一点ものを選ぶということは、少しだけ気を遣う器を選ぶということでもあります。そのぶん、長く持ちます。ぜひその後のお手入れも楽しみながら器選びをお楽しみください。
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